日本滞在、中間報告。
6日間でラーメン11杯を食べた。その結果、判ったこと。
1.これだけの量をこれだけの短期間に食べると、曲がりなりにも自分の基準が出来上がってくる、ということ。
2.ラーメン屋には、本当にごくわずかの美味しいラーメン屋と、たくさんのまぁまぁのラーメン屋と、これまたたくさんのちっともうまくもなんともないラーメン屋がある、ということ。ある程度の下調べもなしで行き当たりばったりに入ったラーメン屋が旨いの何の、ということはまずない、ということ。
3.先生、すみません。なんか、めまいがしてふらふらするんですけど。
昨日は、門前仲町の
こうかいぼうに行った。ラーメン屋としては、異例といって良いほどの客あしらい。おそらく奥さんと思われる人が、細かいところまで気が配っているところには感心。で、肝心のラーメンだけれど、ま、うまかった。でも、残念ながら、それだけだ。また食べに来ようとは思わない。その程度。まぁまぁのラーメン屋より頑張っているのは判るけれど、またぜひ食べたい、というところまではいっていないのだ。具体的に言うと、麺が固すぎ、スープの塩気が強すぎ、そして香り出しに使っているカツオの粉末がどうしてもざらざらと舌に残る。
先日は某有名フレンチレストランで夕食。ここは、色々な意味で今ひとつだった。メニューは完全お任せで13品。前菜はあれこれ感じながら食べていたのだけれど、メインからデザートに入った途端、僕の経験値をはるかに超える品々ばかりで、もうどれだけ超絶的で、どれだけ凄いのかすら判らない。つまり、食事のレベルに僕がまったくついていっていない。
実を言うと、ここだけでなく、寿司や天麩羅を食べて改めて感じたこととの一つとして、僕は味がまったく判っていないということがある。付け刃的ではあるにせよ、同じものを違う店でひたすら食べ続ければ、どうにかあれよりはこれ、これよりはそれ、という具合になんとか味の基準は出来上がる。けれどそれなしでは、僕は完全に寿司童貞、フレンチ童貞で、もう、とにかくなんでもすげぇっす、というレベルでしかない。つまり僕の中に寿司やフレンチに対する基準がまったくない。だからその有名なフレンチはもちろんのこと、ちょっと気軽なメシのつもりで入った寿司屋のランチですら、それがどれだけ美味しいのか、あるいはそうでないのか、それがよくわからないのだ(ちなみに、この寿司屋には店に張り紙がしてあり、「ここは昔ながらのにきりで食べるお店です」とあったのを、なんでにぎりが昔ながらなのよ、そうでも言わないと回転寿司に負けちゃうわけ?と訝しがっていたのだけれど、「にぎり」じゃなくて「にきり」なんですね、とほほのほ)。
でも、言い訳をするわけじゃないけれど、超有名一流人気ラーメン店を10軒はしごしたところで、せいぜい1万円。それと同じことを寿司やフレンチでやろうとしたいったいいくらかかってしまうことか。
ということで、これからもやっぱ、ラーメンみたい。